3人称で自分に話しかけるだけで感情を制御できるーセルフコントロール方法の最新心理学

簡単に自分をコントロールする方法が最新心理学で提案された。ストレスがかかった際など、自分自身に話しかける時に「私」や「僕」の代わりに「自分の名前」を使うだけで、感情を制御できるようだ

ネイチャーの姉妹誌「サイエンティフィック・リポーツ」に先月掲載されたJason S. Moser氏らの論文では、脳科学に基づきセルフコントロール方法の効果が調べられた。

「自分の名前」で自分に語りかける効果

「オレは・・」ではなく「ヒロシは・・」と語りかける

例えばヒロシさんという男性であれば、

「なぜオレはこんなに慌てているんだ!?」と内省するよりも

「なぜヒロシはこんなに慌てているんだ!?」と考えた方が、感情をコントロールできるようだ。

「自分の名前」を使うことで、客観的になれる!

サイエンスデイリーの記事によると、論文の著者Jason S. Moser氏は次のように話している。

「自分を3人称で呼ぶことによって、他人について考える時と同じように(客観的に)自分自身について考えられるようになる、と私たちは基本的に考えています。脳にその証拠が見られます」

「自分を3人称で呼ぶことで自分の体験から心理的に少し距離を取ることができ、それはたいてい感情をコントロールするのに役立ちます」

「自分の名前」を使う効果を脳で実験

大学生らに2つの実験

Jason S. Moser氏らの研究では大学生らを被験者として2つの実験をした。

・実験1では被験者に嫌悪感を催す画像などを見てもらった

・実験2では自分の過去の辛い体験を思い出してもらった

脳の神経活動を比較

どちらの実験でも

自分の感情について自問する時に「私(僕)」と自分の名前(例えば『ヒロシは~』)」を使ってもらい、その時の脳の神経活動を記録して比較分析した。

脳の状態から、3人称(自分の名前)で考えることによる感情制御の効果と、このプロセスがどれほど負担になるのかが調べられた。

「自分の名前」を使うと労力なしに感情を制御できた!

「私」や「僕」を使う場合と「自分の名前」を使う場合で、脳の活性に違いが見られた(Jason S. Moser氏らの論文より)

実験の結果として・・・

・どちらの実験でも、3人称(自分の名前)を使うことによって、感情の抑制効果が見られた。さらに、「私」や「僕」を使う場合と比べて、「自分の名前」を使うことは特別な労力を必要としないことが示唆された。

管理人チャールズの感想

「自分のことを自分の名前で呼ぶ」のは、確かに簡単そうだし、日常生活のどんな場面でも使える気がします。個人的に自分の場合は一人で考えすぎて自滅するパターンがよくあるので、今後ピンチの時にはなるべく自分の名前を(心の中で)連呼していこうと思います!

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原著論文・クレジット表記(Creative Commons Attribution 4.0 International License

Jason S. Moser, Adrienne Dougherty, Whitney I. Mattson, Benjamin Katz, Tim P. Moran, Darwin Guevarra, Holly Shablack, Ozlem Ayduk, John Jonides, Marc G. Berman, Ethan Kross. Third-person self-talk facilitates emotion regulation without engaging cognitive control: Converging evidence from ERP and fMRI. Scientific Reports, 2017; 7 (1) DOI: 10.1038/s41598-017-04047-3

Third-person self-talk facilitates emotion regulation without engaging cognitive control: Converging evidence from ERP and fMRI
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