サイボーグ技術が現実に!機械と人間の融合ー最新テクノロジー動画集 

人間と機械が融合した「サイボーグ」は、もはやSF世界の話ではなく現実に進行中のテクノロジーです。ひと昔前には想像できなかったような最新技術の一端を動画でご紹介します。

アイキャッチ画像クレジット:Mario Sixtus [CC]

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「私は色が見えませんが、色を聞くことができます」

出典:TEDの動画 ”Neil Harbisson: I listen to color”  (日本語字幕あり)

Neil Harbisson氏は生まれつき色を認識できなかったが、21歳のときから「電子アイ」(色の周波数を検出するセンサー)によって色を「聞く」ことができるようになった。今ではこのサイボーグ・デバイスは自分の体の一部だという。可視光に加えて、人の目では認識できない赤外線や紫外線まで聞けるようになり、人間の感覚の拡張に成功している。

義手

出典 The Guardian ”Beyond bionics: how the future of prosthetics is redefining humanity

生まれつき片手がない女性・子供や、事故で手を失ったミュージシャン(ドラマー)へのインタビュー動画。3Dプリンターの出現により、安価な義手の作成も可能になりつつある。脳と直接つなぐブレインマシンインターフェース(後の動画を参照)の可能性についても言及している。

脳でコントロールできる義手(触覚も感知可能)

出典 Motherboard  “The Mind-Controlled Bionic Arm With a Sense of Touch”

アライグマに襲われる事故により右腕を失ったMelissa Loomis氏は、米国のDARPAの支援のもとで開発されたハイテク義手の実験に参加した。この義手では、本人が頭で考える(念じる)だけで指を動かすことができる上、指先の触覚を感じとることができる。将来的に技術がさらに進歩すれば、自分の手をハイテク義手に交換することを望む人が現れる可能性もある。

義足

出典:TEDの動画 How we’ll become cyborgs and extend human potential | Hugh Herr

登山中の事故で両足を切断したHugh Herr氏は、24のセンサーと6つのマイクロプロセッサを持つ義足により、スキップしたり走ったりすることが可能となっている。この義足は、足を動かそうとする神経シグナルを読み取って、意図した通りの運動パターンを実現できる。ヒトから出力されたシグナルを義足が読み取るだけでなく、義足から脳へ入力される感覚情報を知覚することにもすでに成功している。ロッククライミング中の事故により片足を失ったJim Ewing氏は、このハイテク義足によって見事にクライミングへの復帰を果たしている。

エクソスケルトン(外骨格)

出典:House of Design ”CES 2018 – Suit X Exoskeleton at the Consumer Electronics Show”

エクソスケルトンによって、車椅子から立ち上がり歩行することが可能となっている。エクソスケルトン(またはパワードスーツ)は介護・医療機器としてだけでなく、肉体労働時のアシストや軍事目的でも開発・実用化が進んでいる。

3Dプリンターによる人工角膜

出典:Newcastle University ”Newcastle University 3D Print World’s First Human Corneas”

ニューカッスル大学が3Dプリンタによる角膜を世界で初めて作成した。角膜は眼の最も外側にある組織で、目の焦点を合わせる上で重要な役割を果たしている。しかし移植用の角膜は不足しており、世界中で1500万人以上が角膜移植を必要としている。ニューカッスル大学は幹細胞からなるバイオインクを用いて、わずか6分で角膜の造形に成功している。

※2019年には3Dプリンタで人工心臓が作成されています。

3Dプリンタで人工心臓の作成に成功、患者自身の細胞などを素材にー最新研究
3Dプリンタで「印刷」された様々な人工臓器が、個々の患者に合わせて提供される日もそう遠くないかもしれない。科学誌「アドバンスト・サイエンス」に掲載された研究では、3Dプリンタによって、患者自身の細胞などを素材とした人工心臓を作ることに成功したという。移植しても拒絶反応を起こさないメリットがあると考えられるという。

マイクロチップの体内への埋め込み

例えばスウェーデンではすでに3000人以上が米粒大のマイクロチップを皮膚の下に埋め込んでいる。このマイクロチップは鍵、クレジットカード、電車の切符などとして利用できる。機械の前で手をかざすだけでよく、紛失する心配もないため便利である一方、感染症のリスクや誰がどのようにデータを収集・利用するのかといったプライバシーの問題・超監視社会化を懸念する人もいる。

(関連ページ)

RT America:Coming Soon: Bosses to Microchip Workers?

FOXNEWS: Saudi ‘Killer Chip’ Implant Would Track, Eliminate Undesirables

WIRED: 米国防総省、兵士へのマイクロチップ埋め込み計画

時事ドットコム:犬猫にマイクロチップ義務付け=虐待罰則も強化-改正動物愛護法成立

脳と体を直接つなぐ

出典:Bloomberg ”This Brain Implant Could Change Lives”

海の事故で脊髄を損傷して四肢麻痺となったIan Burkhart氏は、テクノロジーによって手を動かすことに成功した。現時点では脊髄の深刻な損傷を癒す生物学的方法はない。しかし近年、科学者たちは脳と体を直接つなぐ方法を開発しつつある。Ian Burkhart氏の脳には微小チップが埋め込まれた。そのチップから得られる脳の信号をコンピュータが解析して、Ian氏がどんな動きをしようと考えているかを解読する。そして電極を用いて筋肉を刺激することによって、Ian氏が意図した動きが実現される。

※脳と機械をつなぐブレインマシンインターフェースについては次の記事で詳しく取り上げています。

脳で機械を直接操作するBMIで将来「心のプライバシー」が問題に?最新動画集
ブレインマシンインターフェース(BMI)など神経科学テクノロジーは急速に進歩している。スタンフォード大学の最新応用例など現状を動画で紹介。将来、他人の脳にアクセスして情報を収集したり操作できるという問題がでてきた。「心のプライバシー権」など、他人に勝手に心を読み取られないための法整備が必要だ。

番外編:サイボーグ昆虫

出典:Motherboard ”The Cyborg Beetles Designed to Save Human Lives”

シンガポール 南洋理工大学の佐藤裕崇氏は、電極を用いて生きた昆虫の歩行や飛翔をリモート・コントロール(遠隔操作)することに成功している。人命救助といった平和的利用を目標としているという。

※2019年には、ヒトとラットの脳をつないでラットを操縦する実験に成功しています。

ヒトとラットの脳を接続してサイボーグ化したラットの歩行を操作ーブレイン・ブレイン・インターフェース最新技術 
脳に電極を埋め込まれてサイボーグ化したラットを、ヒトが念じるだけで操縦できるという、SFじみたテクノロジーがすでに現実化しています。英科学誌「サイエンティフィック・リポーツ」に掲載された論文では、ヒトとラットの脳をつなぐ「ブレイン・ブレイン・インターフェース(BBI)」で、ヒトの脳波でラットの動きを操作することに成功

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管理人チャールズの感想

人間と機械の境界があいまいになり、人間とは何かについて根本的に見直しを迫られる日もそう遠くなさそうですね。さらに興味がある方はトランスヒューマニズム(transhumanism)に関する知見やレイ・カーツワイル氏の著作「ポスト・ヒューマン誕生」などに当たってみると良いかもしれません。

脳波の利用や、脳と機械をつなぐブレイン・マシン・インターフェース(BMI)については以下の記事でも取り上げています。

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